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あとがき


この小冊子ができるまでにいろいろな出来ごとがありました。1997年秋、私の4歳になる息子がムコ多塘症と診断され、治療の道を探しました。骨髄移植にたどりついたもののドナーが見つからず友人たちに募金をしてもらって海外のドナーを探しました。ところが、当時まだ全国に千もなかったさい帶血の中からHLAの合うものがみつかり、1998年5月移植を受けることができました。

その過程で、いろいろな困難があったのですが、その中でも、情報があまりにもなくとっても苦労しました。ムコ多塘症のこと、移植の事、わからないことだらけで本屋に行っても参考となる書籍はなく、インターネットを使っていろいろなつてをたどって情報をえたり、主治医の先生方にお時間をとっていただき本当に初歩的な質問に丁寧に答えていただくことができました。

ただ、医学的な知識のない私には、先生のご説明も充分に理解できずご迷惑をおかけしたことも何度もありました。しかし、かけがえのないわが子が致死のリスクのある治療を受けるとなればどんな親御さんでもできる限りの情報を得、最善と思われる治療の道を望むのは当然のことでしょう。

この冊子はそんな私が自分の体験から知りえたわずかな知識を基にしてまとめたものです。原稿は、ご子息が白血病で移植を受けられた村越さんと二人で書き起こしました。監修は、わが子のドナー探しにもご尽力いただいた日大病院の津田先生が快くお引受け下さいました。これから移植を受けられる、また、考えていらっしゃるご家族の方に少しでも、参考になれば嬉しいです。素人が書いたものなので勘違いしている箇所もあるかもしれません。お気付きの点があればぜひお教え下さい。

移植から一年を経過した我が家の6歳のけいは、身長も6cm伸びお腹も少しすっきりして皮膚もつるつるになってきました。毎日学校に元気に通い、リハビリを続けています。なお、この冊子の編集やデザインなどたくさんのボランティアの方がかかわって下さいました。また、非営利活動団体キッズエナジーがこの冊子の出版をしています。最後に、白血病で再移植を待ちながら厳しい闘病をし、たった3歳の幼い命で亡くなってしまった村越ひろき君のご冥福をお祈りします。

1999年8月 大川原 千代子



 

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